JOYEUX NOEL | 2014


去年と同じメンバーで、こじんまりと過ごしたクリスマス。
テーブルクロスとグラスの他は、18世紀から19世紀の食器とカトラリーを主に使った食卓(※食べ物は今世紀の物で新鮮)。

デパートLe Bon Marchéの食品館、La Grande Epicerie de Parisのパン売場に、年末だけ並ぶクリスマスツリー型パン。サイズちがいの星型パンを重ねて串で留めているだけなのに、可愛い。これが食卓にあるとパーティーらしくなるの。

手前はイベリコ豚ベジョータ(ドングリを食べて放牧で育ったイベリコ豚)の生ハム、24ヶ月熟成。いかにも崩れやすそうな繊細さだったので、真空パックから出してそのまま、楕円型のCul noir皿に滑らせた。
取り分け用にちょうど良さげだった平たいスプーン(本来は魚料理用)を添えたが、結局みんな面倒になって、手で取っていた。

11月に15区のブロカントで買った銀メッキの楕円型の器は、フォアグラ用のイチジク入りブリオッシュを盛るのに使用。

フォアグラに合わせた、アルザスの白ワインGewürztraminer(ゲヴュルツトラミネール)のジュレ、なかなか美味しかった。色もゴールドで華やか。

ここでやっと、自分で調理した前菜の登場。ここ数年のクリスマスの定番になっているサモサ(ホタテとフォアグラとコリアンダー)、招待客T(夫の友人)は山育ちで海の幸が全くダメなので、具を「洋梨と生ハム(イタリアのスペック)とバジルの葉」に変更。これは食べてくれた。

メインは牛肉、最高に柔らかい部位Coeur de Rumsteakのロースト。

購入の際に焼き方を訊くと、「肉は焼き始める1時間前には常温に置く。240度で15分間オーブン内を熱する。そこに肉を入れてすぐ温度設定を180度に落として20分でセニャン(レア)。」ということで、教えに忠実に従ったら大成功。やはり肉のことは肉屋に訊くのが正解。

つけ合わせはジャガイモのピュレ。

Picardで買い求めたBioのピュレ(Bioじゃないのは売り切れだった)に、生クリームと瓶詰め白トリュフクリームを混ぜて、トリュフ風味ピュレにした(ちょっと調子に乗って練り過ぎて、ねっとり硬めになってしまった)。取り分け用の銀のスプーンは、つい最近パリ3区のブロカントで買った「ほぼ観賞用」スプーン。

牛肉の断面の素晴らしい色!

1875年製のGienのアザミ模様の皿が青と白のコンビなので、赤や黄色の食べ物が映える。トリュフ入りマスタードも添えて、しつこいほどのトリュフ責め。年末とは、すなわちトリュフである。

ワインは2007年のSaint-Joseph、まだ少し若い感じだったが、美味しい。

マドレーヌ寺院の横のMaison de la Truffeに行列して買ったチーズ2種。

きざみ黒トリュフ入りのブリーと、スライス黒トリュフ入りのブリア=サヴァラン。後者は店の人に勧められて購入、生スライスだけに、トリュフ香がさらに濃厚。

チーズを食べる際、星型パンを串から外して配る私を見て「あっ!これって食べられるパンだったんだ!」と驚いていたT氏。飾りだと思っていたらしい。この人おもしろいわやっぱり。

デザートのビュッシュ・ドゥ・ノエルは、Hugo & Victorで予約したNuits-Saint-Georges。栗とカシスってこんなに相性良かったのか。

ビュッシュの盛りつけには、半年前に入手して以来まだ出番のない、19世紀のパリ名所飾り皿(直径36,5cmで真っ平ら)を。
名所9カ所の中にエッフェル塔がないので、塔建造の1889年よりも前の品。

ビュッシュの断面。
栗ムース、栗クリーム、マロン・グラッセ、カシスクリーム、カシス入りアーモンドビスキュイが、渾然一体。夢中で食べて、気付けば皿は空で色即食うぜ、じゃなくて色即空是。

「クリスマスにはチョコレート」というのがフランス人の掟らしいが、今まで知らなかった。日本で言う所の「おせちには栗金団」っていう感覚と同じ?(多分違うね)

Le Chocolat Alain Ducasseの詰め合わせチョコレートを試す口実が出来たので、いそいそと買いに出かけた。ひどい雨の日に。

コーヒー、トンカ豆、ティー&レモン、キャラメル、ミント、ライムあたりが特においしかった。ミントに至ってはさすがのアラン・デュカス、生ミントの葉をかじったかのような野趣あふれる爽やかさと、正統派チョコレートの上品さが完璧に調和。単なる食べ物ではなくて、全身が揺さぶられるような感じがする。