パリ13区(Bd. Arago)のブロカント | 2021/11

13区のブロカント。この道沿い側では、9ヶ月ぶりのようだ。

半月前に買ったValentinoのレザー3点セットを初めて着て出かけた日で、寒すぎず快晴の気持ちの良い天気だった。

わりと大規模だったのだけれど、買ったのはお皿2枚だけ。

1920-30年代カフェ勘定皿

ジャーン!カフェの勘定皿。このブログを長らく読んでくれている人は、私が勘定皿を集めているのをご存知であろう(現在は3枚セットを販売中)。

今回見つけたのは、価格表示の書体のデザインがおもしろい。モロにアール・デコという雰囲気で、1920年代から30年代に作られたのではないかと思っている。裏面に製造元の刻印がないのもめずらしい。

パリの古き良きカフェは騒音のテーマパークさながらで、エスプレッソマシーンのブーンという重低音、ところどころ傷んだタイル張りの床を無遠慮に引きずられる木製の古い椅子の脚、ウェイターたちがバーマンに注文を伝える大声、客たちの叫び声もとい話し声などが渾然一体となって、それが不思議と調和している。うるさいのだけれど、音のないカフェは張り合いがないというか、カフェに行った気がしないものだ。そして、この騒音雑音の調和具合が絶妙なカフェには、細く長く通うことになる。

なかでも、分厚い磁器製のソーサーに手早く乱雑にコーヒーカップが載せられるときのカチャカチャという音が、私にとってはもっともカフェを感じさせる騒音。
この勘定皿にも何百回とカップが載せられたのだろうな。