パリ3区(rue de Bretagne)のブロカント | 2021/07 その1

しぶとい某ウイルスのせいで中止やら延期やらが続いている、パリ3区の大好きなブロカント。

今季は中止と聞いていたのが5月末で、がっかりしていた。がっかりしつつも友人ディーラーたちのポップアップストアにいそいそ出かけて行って楽しんだけど。

ところが6月末に友人ディーラーたちが「来週は3区にスタンド出すよ!」と言うではないか。なんという朗報!10ヶ月前の開催時には4度も通ったんだ、それくらいこのブロカントが好き。

初日に早起きして第一戦。

開催とは言え、レストランやカフェが歩道で大規模にテラス営業する(この特別措置は次期大統領選まで続くんだそう。歩道せまいし歩きづらいけど仕方ないのよね)ので、スタンド数は減らされていた。

いつもの半分くらいかな、プロの業者がほとんどだった印象。応募したけれど外れたっていうディーラーの話も、ちらほら聞いた。

さて、ヴィンテージ服ディーラーAとSのスタンドまで一目散に行き、チャチャっと見て10分の滞在でSから2着を買う。

1980年代の、Gérard Pasquierのセーラーカラーのトップ。

1980s Gérard Pasquierセーラートップ

斜めストライプもセーラーカラーも昔からの大好物、おまけにリボンまでついている。

1980年代までは、既成服ラインでも生地の模様からデザインしていた例が多くて、これもそう。

1980s グリーンのパンツ

もう1着は緑色のイージーパンツで、これも1980年代。

最近よく見かけるフォレストグリーンよりも、こういう毒の効いたような澄んだグリーンが好きだ。


Sのスタンドを後にし、すぐにメトロに乗って6区まで移動。出勤前の親友と、ひさしぶりにカフェで会う約束をしていたのだ。

最後にカフェのテラスで誰かとお茶したのはいつだっけ、と不思議な気分だった(3回目のロックダウン明けの半月後だったので)。買ったばかりの2着を見てもらったり、楽しく30分ほど過ごした。


その後またブロカントに戻り、第二戦。
まずは南フランスからやってくる業者、Rさんのスタンドへ。

前週末の9区のブロカントでは見かけなかったので、こっちに出るのだろうと思っていた。時間をかけて5着を選ぶ。

1980s シルクシャツ

シルクのシャツを3枚選んだら、アプリコット、ピーチ、モカのアイスクリームのような組み合わせになった。

1980s シルク手描きトップ

抽象的な模様が手描きされたシルク地のトップ。

1980s ヴィスコース地印象派風トップ

印象派の絵画のような、ヴィスコース地のトップ。


つぎに、何度か買い物をしている雰囲気の良いスタンドへ。

もともと小さなスペースな上に入場人数制限があるのでしばらくスタンドの外で待っていたら、見覚えのある白い布が目に入った。あれはもしや… バスクの織物では。

先客がやっと去ったタイミングですかさず「あのクロスはもしやバスクの織物ですか」と訊く。当たり。2枚あったので両方を広げて見せてもらい、大きい方を買った。

19世紀バスクリネン

1m x 3mのリネン、畳んだまましか撮影できない。19世紀のものだ。

うちにこんな大きなテーブルはないのだけれどね、布が好きなのでつい。

いつか古い農家を貸し切って、細長い農家テーブルで大きなパーティー(なんの?)をする日まで、畳んだまま愛でるよ。


前回、Christian Aujardのシルクのワンピースを買ったスタンド(だと思う)で、掘り出し物を発見。

1960s Emilio Pucciビーチジャケット

ジャーン、1960年代のEmilio Pucciのビーチ用ジャケット!

今年になってビーチ用アウターを2着も買っているけれど、海辺に行く予定はまったくない。陽気で軽くて、街着として好きなのだ。

この裏側の処理とか、すばらしいね。さすがの高級ブランド。

これはもうレモン色のワイドパンツとか、白いマリンパンツとかと着たい… 着たいのに、最近の気温が低くて悲しい。

同じスタンドでもう1着、1970年代のDorothée Bisのリネン地トップも購入。

1970s Dorothée Bisリネン地トップ

インドのラージプート族(Rajput)の男性の衣装からインスピレーションを受けたコレクションだったそうで、前身頃に斜めについた長いポケットが特徴的。

私の好きな、クールなレモン色のトップがとうとう手に入ってうれしい。