たまに除く程度の6区のブロカント。約1年半ぶりに来た。
この通りで開催されるブロカントには衣類販売のスタンドは出られないらしく(出店者から聞いた。道沿いの商店が嫌がるんだそうだ)、置き物とかカトラリーとか食器を売る業者がメインである。
紙ものディーラーDのところで、面白いイラストを見つけた。

Le Petit Journalという新聞の「おまけイラストページ」で、Jardin d’Acclimatationの様子だと書かれている。あのパリにあるのどかな遊園地、もといJardin d’Acclimatationのこと?猛獣コーナーもあったのか、当時は。今は動物と言えば家畜動物と鳥類しかいないのだが、真っ白な孔雀が悠々とその辺を散歩しているのに出会ってびっくりしたことがある。

虎と熊が男性を取り合っているように見える。帝国主義時代の覇権争いの風刺画かなと勘繰ったけれど、どうだろう。176号は1894年4月2日発行、ということはまだ日清戦争は起こっていないタイミング。奇しくも日英通商航海条約の交渉が始まった当日(!)ではあるけれど、日本は当時、猛獣として風刺されるような手強い立場にはなかったはず。

裏面は文字だらけ。この見出しにある「TINTIN」はあの有名なバンド・デシネのタンタンではない、「タンタン」シリーズの誕生は1929年1月まで待たなければならないから。ではこれはどういう意味だろう?
どうやらバンド・デシネのTintinの名前も、tintouin(タントゥアン)という「厄介、面倒、うるさい音」という、いかにも「主人公の新聞記者が赴く場所に結びつきがちな」意味の言葉をもじったことが由来らしい。確かにタンタンの行く所は全てトラブルになっている。
また、tintinは1200年代から使われていた歴史の長いオノマトペで、鐘やグラスがぶつかって鳴る「カチャン」とか「チリン」とかいう音を表す(あ、じゃあ現代で乾杯の時にtchin-tchinと言うのは、元はtintinだったかもしれないのか?)。他には、faire tintinという表現があり、こちらは「(期待しても)何にもありつけない」という意味。
さて、肝心の新聞の見出しの「TINTIN」に話を戻そう。物がぶつかる耳障りな音、厄介ごと、面倒なことというネガティブな意味を総合して、「最近の気がかりな問題を小さく取り上げた」社会面のコラムのタイトルにしたのではないか、と思う。
Dのスタンドではもう1点、面白いものを見つけた。

アルメニア語のアルファベット対応表。この対応表シリーズの存在は少し前から知っていたし、なんなら日本語のページもあったのだけれど、日本語に関しては間違いがひどいのにがっかりして私は買わなかった。買わないうちにほぼ全ての言語が売れていって、残るは2-3枚。
アルメニアに縁のある人と数日後に会う予定があったので、これをサプライズで贈りたくなって買った。


BとGとDに当たる文字を速く雑に書くと見分けがつきそうにない、なんという繊細な違い。あ、でも日本語の「ソ」と「ン」、「シ」と「ツ」も、毛筆以外の筆記だとわかりにくいよね、お互い様だ。
贈った相手の人は喜んでくれたようなので、よかった。