パリ3区(rue de Bretagne)のブロカント | 2025/05 その3

3区の大ブロカント訪問記、その3。

土曜日なので、いつものように夫と一緒に出かけた。私にとっては3度目の訪問、さすがに何も買わないだろう。

…買ったんですね。

区役所前にいるSのスタンドで、鮮やかすぎるオレンジ色のイージーパンツを。前の日にも見たんだが、その時は特に欲しくならなかった。

時代は1980年代後半か、1990年代前半かなと思っている。多少は色落ちするだろうと踏んで、色移り防止シートを4枚入れて洗濯したのだが、10枚くらい入れるべきだったか。いや、単独で洗うべきだった。夫のバスタオルが愛らしいベビーピンクに染まってしまった。でも、これを書いている今は事件から数週間経っていて、何度も洗濯する間にまた白っぽく蘇ってきた。オキシクリーン強し。


そのあとは、とりあえず順番に友人たちのスタンドを回る。

陽気なCとFのスタンドで、なかなかかっこいいジャンプスーツがテントの梁に掛かっている。近寄って見ると背中にかぎ裂きがあるものの、襟を立てても着られる私好みのデザインだ。以前に所有していたジャンプスーツは手放してしまったことだし、かなり心惹かれる。しかもこれ、ririのジッパー(スイスのイタリア語圏にあるジッパーメーカー)だから、アメリカ軍ではない。フランス軍のでもない。スイスかイタリア?イギリス?

Cに値段を聞くと、「うーん、ボスはYYYユーロって言ってたけど、あんたお得意さんだしXXユーロに下げるよ!」と言ってくれたのだけれど、それでもちょっと即購入って気分にはなれず「うーん…」と迷っていると、さらに少し下がったので「じゃあ買う!」と言った時点で、会話を聞いていた別のスタッフが「ありえなーい!これ少なくともZZZユーロはする代物だよ!ダメだよそんな安くはならない」と。ほほう、ではこの品物はCの管轄外ってことか。ならば買わない、となってスタンドを去った。

ブロカントを一巡して、いつものカフェに向かう。カフェのあと、どうしてもモンマルトルの手芸店に寄ってボタンを買い足したかった(前日購入分は数が不足というドジ)ので、早めに来店。

すると、夫が「なんかCからインスタに鬼電入ってる??」と言う。私宛にもDMが届いていることに気づいた。さっきのジャンプスーツの件でCのボスに電話したら、なんと最初のCの言い値よりも、私の購入希望価格よりも、さらに安い値段でOKが出たと。そして、戻ってくるなら取り置きしてもいいよ、と。うぉー、そりゃ大変だ。急にいそがしいな!

とりあえずボタンの買い足しはこの日に済ませておきたかったので、モンマルトルまでの寄り道を加算して「18時から18時15分くらいにそっちに戻れるけどそれで大丈夫?」と返信し、読まれた気配はないまま予告どおりに出戻った。Cは驚いた顔をしている、DMの返事を読んでいないからだ。でも律儀で親切なことに、頼んでいなくても取り置きをしていてくれた。

支払いをしているとさっきの男性スタッフが寄ってきて、最終的な売買成立の金額をCから聞くと、「Bravo」と感嘆された。軍ものに詳しそうなわけでもなく、ジャンプスーツの出自も年代も知らないと言う。

ジャーン!これだ!私はこのへちま襟系のジャンプスーツが好物なのだ!

ririのロゴ、かわいいよね。

生地はとても軽くて、超速乾タイプ。
その生地の色とは明らかに違う、銅色のジッパーが洒落たアクセントになっている。なんかちょっとsacaiの服にありそうな配色。ririジッパーの取り引きが盛り上がったのが1970年代なので、このジャンプスーツは1980年代あたりのものかな。アルミ製のジッパーって、1990年代にはもはや作っていなかったと思うし。

スイス空軍のパイロットスーツを画像検索しても、細かい要素が違う。細身のシルエットはイタリア軍の雰囲気が近いかなという印象、でもいろいろ違う。さらにイギリスのRAFの第二次世界大戦時パイロットスーツにはririジッパーが使用されたことがあるようなので、イギリス軍とriri社で業務的な付き合いはあるのかもしれん。もうどこの国の子かわかりません、ざっくり西ヨーロッパってことで。

背中のかぎ裂きと、さらに膝下にもかぎ裂きの修理跡がほつれたところがあって、2ヶ所修理した。

今は暑すぎるけれど、秋口に着るのを今から楽しみにしている。

↑着た。