パリ10区(rue Beaurepaire)のブロカント | 2025/03

買い物するのは2年ぶりらしい、レピュブリック駅近くのブロカント。けっこう頻繁に見に来ている気がするけれど、最近は何も買っていない。

この日はまず、メトロ1番線のSaint-Paul駅近くで開催中(最終日)のポップアップストアを訪問した。ちょうど前日に、仕事仲間の古着好きの人から教えてもらい、興味が湧いたのだ。魅力的な品々がそろっていたけれど微妙にサイズが合わず、かっこいいレザージャケットを買った直後で物欲は220%満たされていたこともあり、何も買わずに会場を出た。

次に、11区のオベルカンフ駅近くのブロカントへ向かう。glam rock shopper®︎ をSaint-Étienneの路面店で販売してくれているMが出店すると知らせてくれたので会いに行った。快晴で人出はそこそこ、でも予想していたよりは静かなブロカントだった。

そこから徒歩で10分強、運河を目指し北上して、10区のブロカントへ到着。こっちはすごい人混みで、めちゃくちゃ盛り上がっていた。さらに前に来た時と同じく、大きなデモ行進が通りすぎたあとだ。République駅前の広場は、毎週土曜日に何らかのデモの出発点になっている。「12/25と1/1以外の土曜日には常にデモがあるよね」とフランス人の友達と話していたら、「いやあわからんよ、そのうち『クリスマス反対!』とか『新年反対!』とかのデモが出てくるかもよ〜」と。なるほど、あり得なくはないね。

いつも来るのとは逆の運河の側から見始めたので、最初に会ったのは紙ものディーラーのDである。

スタンド内は混んでいるのに誰も目に留めていない、小さめのポスターがある… めっちゃいいぞこれは!

19世紀末の、天然炭酸飲料水バドワの広告ポスター!

「1897年より国のお墨付き」と書かれているので、その直後に刷られたものだと思う。

力強いフォントが素晴らしい。4コマのオチのある話なのかと思ったら、それぞれてんでバラバラの絵と文章を置いてあるだけだった。

他人の奥方相手に、まるでバドワで酔っ払ったみたいなことを言うおっさん
帝国主義思想が溢れまくるコマ(そういう時代だったんだが、いま真面目に読むと腹立つやつね)

病が治癒するよ、健康に良いSaint-Galmier(リヨンから南西方向に少し離れた村)のお水だよ、というのが全体を通じたメッセージ。炭酸水といえばペリエというイメージを私は持っている(めっちゃ広告が上手いから)のだけれど、歴史はバドワの方が古いんだね。

ティッシュじゃないかと思うくらい薄い儚い紙に印刷されていて、これもまた額ごと持ち帰るようにDに強制された。帰宅してから慎重に額から抜き取り、新しい額装をしてさっそくトイレの天井近くに飾った… 水の広告ポスターってことで、水場に。