パリ11区(rue Faidherbe)のブロカント | 2023/10

4ヶ月ぶりの11区のブロカント。前回来たのはかなり暑い日だったね、そういえば。

メールで出店の知らせをくれていたJは、めずらしくひどい風邪を引いていてつらそう。その日に私が着ていたコートは彼女から買ったものだったので、喜んでくれた。

これとよく似た形の紺色のコートがあったけれど、まあどう考えても色ちがいで2着はいらんよね、ただでさえアウターを持ちすぎていて、収納場所がもうない。冬服に限っては、中に着る服よりもアウターの方が多いかもしれない。


「黄色いトラックのG(命名者は友人L)」のスタンドへ。

いいなと思うオブジェがあったのだが、まあまあ高い。いったんはなにも訊かず買わずで去り、スタンドも全て見てから戻ってきた。

少しだけ値切るつもりで価格を聞くと、値切ろうと思っていた金額よりも安い。即決である。

Terminus(終着駅)の文字を見てピンと来たが、黄色いトラックのGからも同じ説明があった。

パリ北駅の前にある老舗ブラッスリー、Terminus Nordの店内で使われていた灰皿である。

灰皿の造形で私があまり好きじゃない点は、タバコを置くための小さな窪みが周縁にあること。しかしこのTerminusの灰皿にはそれがない。円の中央を貫く直線パーツに渡すようにタバコを置けば、灰が半円部分に落ちるようにできている。シンプルで美しい完璧なデザインだ。

おまけにこのロゴに使われているフォントのRが、右脚が直線で私の好きなタイプ。字間も余裕があってエレガント。アール・デコのスタイルだし、もしかしたら、最初は1920年代後半に考案されたデザインという可能性もある。

Gによると、鉄道員だった男性の家から引き取った1950年代のもの。鉄道員か… 北駅に勤務していて、仕事帰りにここに立ち寄っていたのかもしれない。

文字入り業務用品が大好きなので、うれしい。鍵とか入れようかな。