1980年代ペイズリー柄ジャケット

ヴィンテージ服ディーラーY主催のポップアップストア第2週は、彼女の仲良しのSとJとの3店合同開催。

(第1週の記録↓)

初日の午後早めに行ったら、SとYが迎えてくれた。

それにしても、あのエリアにはレストランが増えたね。到着がお昼時(パリは13時半がランチタイムのピーク)だったので、各店舗前にテイクアウトの行列ができていた。

Sと会うのは、5月の初めの大ブロカント以来だ。チャキチャキのパリジェンヌ姉御って感じで、Sに会って話すと自然に元気になる。しかもこの日は朝から日本人のバイヤーが来て、たくさん売れたという。よかった!

所用により不在のJの商品ラックから、黒いジャケットと黄色のイージーパンツ(どちらもSaint Laurent rive gauche)を選んだはいいものの、価格が不明。Jは今朝よっぽど急いで搬入したようで、半分弱の品に値札はついていないし、商品にはスチーマーもかかっていないし、なんならたまに裏返しでハンガーにかかっているものもある。Sと私で、どちらともなくチャチャっと色別に並べ直してとりあえず体裁を整えた。

SがJにメッセージで値段を訊いてくれると言うので、返事を待つ。その間に、2巡目の商品見物をして、試着。

こうして返事を待つ時間があると、購入側の心理的準備ができる。「金額がこれ以上なら買うまい」と事前に決めて冷静になれるのだ。

20分ほど待って即答を諦めかけた頃に返事がきて、やはり予算オーバーであった。いくら友人顧客相手でも2割は引かないだろうし。売り手本人がいないと余計に冷静になれる。

じゃあこれを買わないかわりに、さっき試着した派手なの行っちゃえ!ということで、ド派手なジャケットをSから購入。

ジャーン!

チンピラ風味がビンビン漂う、極彩色ペイズリー模様。しかも特大モチーフ。

ダブルブレストの1つボタンで袖短めの、見るからに夜遊び用のデザインだ。1980年代当時の持ち主は、週末にこれを着て踊り狂っていたんだろうか。

艶のあるしなやかなコットン地で、発色がとにかく鮮明。

ブランド名はJean Bartらしい… が、この名前だと17世紀生まれの有名な航海士(政府や王族に雇われて、海賊を退治する側の)の情報しか出てこない。よっぽど小さなブランドだったんだろうか。

肩パッドはないけれど、襟の芯地が恐ろしくしっかりしていてビシッと肩のラインが決まる。

ボタンを閉じて襟を伸ばした状態で着ると超カッコいいし、もちろんボタン全開でも良い。さっそくこの間の展示会仕事で着た。洗濯機で丸洗いできるジャケットっていいねえ、やっぱり!

帰りには「このあとAの所に寄るんでしょ」とSから配布用の告知フライヤーを預かり、駅2つ離れた北マレのポップアップストアへ向かった。