パリ12区(Bd. Diderot)のブロカント | 2015/06


20区のブロカントが少し物足りなかったので、そのままメトロで12区へ移動。

調理用のヘラや菜箸や匙をガサッと入れておけるように、あえて蓋がない大きめキャニスターを探していたところ。ちょうどいいのが見つかった。

意匠の雰囲気から、1930-50年代頃の品と推定。文字入りグッズ好きとしては、Sとeの傾き具合と、角張ったところにグッと来る。どことなく「おばあちゃんの若い頃のワンピース」的な、ファンシーさを湛えたデザインである。

裏にはチェコスロヴァキア共和国の製造印が。でもSucreは「砂糖」を指すフランス語で、チェコ語でもスロヴァキア語でもない… 画像検索すると、調味料を指す文字が英語のチェコスロヴァキア製キャニスターが大量に出てくるので、国外輸出用の製品を多く作っていた時期があるらしい。

ところで、国名の「チェコ」と「スロヴァキア」の間に「=」が付くんじゃなかったっけ、と思い更に調べたら、ハイフン付きの時期はミュンヘン協定(1938年)からナチスによるチェコスロヴァキア解体(1939年)までの期間だけだったとの事。私の買ったキャニスターの刻印はまさにハイフン付きの「CZECHO-SLOVAKIA」なので、製造年は1938年か1939年のどちらか、ということだ。

ちなみに国名はその後、長年もめた挙げ句にハイフン無しの「チェコおよびスロヴァキア連邦共和国」に。1993年にチェコとスロヴァキアの2国に分裂してから、もう20年以上になるのか。

バスク模様のボウルも発掘。刻印はなんとBéarn、まさかパリの路上ブロカントで出会うとは思わず。既に持っていた物と比べると、微妙にサイズが違うのがいい。おそらく1930年代の製造。

壁掛け用ツバメ。1950年代頃には、個人宅の外壁に、幸運を運ぶシンボルであるツバメがいくつも飾られた風景が、珍しくなかったとか(地方にもよる)。今でも南フランスでたまに見かける。

この背中のつるんとした筋肉質な感じが素晴らしい、いつも感心する。頭がちょっと左方向をを向いているだけで、スピード感が出て生き生きするのが面白い。

裏側の穴には傷んだコルクが詰まっていたのを、突いて壊して取り出して掃除した。

さて、もう帰ろうかと思った時に通り掛かったスタンドに、何やら猫の気配がする。

猫の研究をしていた人のコレクションが手放されたような、猫だらけの印刷物スタンド。ダブっている物も含めると、100点ほどあったのではないかな。

網にかかった猫を冷ややかに見つめるネズミが描かれた、小さなエッチング。

L’Eclipseという風刺画新聞。

1869年発行。

余談 : チェコ製のキャニスターとツバメが無造作に包まれていた紙が、面白いので捨てられない。


こんな髪型のドナルド子(?)、初めて見た。君だれ?!