久しく来ていないと思ったら3年ぶりだった、19区の運河沿いのブロカント。
日差しが強烈な上に風がある。目を細め、砂ぼこりでむせながら、大量のスタンドを見て回る。
昔のチューリップ型のパフェ用グラスを買いそうになったが、こんなかさ張るものをいったいどこに置くんだろう、と思いとどまる。
1960-1970年代あたりのカラフルでポップな雑貨を扱うスタンドに、1つだけ異色な品が。
小鳥の絵が描かれた、小さな皿。
まだ、ソーサーの中央にくぼみがないデザインが主流だったころの品だ。
スタンドの主によれば、19世紀のTerre de fer(陶土の1種。ファイアンスよりも白く丈夫な焼き物に仕上がる)であると。
窯の刻印はないものの、似たようなタッチの小鳥の絵つけのGienのキャンドルスタンド(1870年ごろの刻印)を持っているので、GienかもしくはLunévilleあたりだろうと思う。
小鳥が2羽で会話をするように飛ぶ姿が愛らしい。