南仏の町 Barbentane その7

自転車で遠出の2日目。

フリゴレ大修道を経由して、グラヴゾンという町へ。ここはあまり面白くなかったので、写真なし。


その翌日は義父宅から南西に約15km離れた町、Tarasconへ。
心配していた臀部の筋肉痛(硬いサドルで鬱血)が意外に軽い。追い風もあって快適な走りで、50分で到着した。

町の入り口に城壁。南フランスではありふれた景色だけれど、私には新鮮!

オーガニックのパン屋。石畳も手入れされていて、あちこちが絵になる。

適当に町中を走り回って大通りに出たら、突然に現れた。
これが、プロヴァンス地方がフランス国に併合される前の時代に建てられた、タラスコン城!むちっとした、迫力ある姿。

ここはパリではなく田舎、ランチタイム(12-14時)を逃すと何も食べられないと踏んだので、まずは城の正面のレストランで食事することに。

道端の標識にくくり付けた自転車を見張れるように、テラス席に陣取る。
ランチのコースは2品で12,50ユーロ、3品で13,50ユーロ、安いな。
そして、前菜のサラダが予想の3倍ほどの量で驚いた。

食事を終えて当然のようにお城の見学に行こうとする私と、「自転車を盗まれるかもしれないからイヤだ」という夫(大昔に買ったとはいえ、彼の自転車は10万円以上するGiant)。

「今日は貧弱なワイヤーロック1本しか持って来なかったし、ここは日本じゃないんだから、誰も信用できない」だって。

「ここまで来て城内を見学しないって、そんなー!」と文句を言いつつ、ローヌ川に架かる橋を1本超えて、隣町のBeaucaire(ボケール。カタカナだと、老後は過ごしたくない名の町だな)へ移動。ここも中世の城が有名。

ただ、町の景色はタラスコンの圧勝、美観に力が入っているようにはとうてい見えない。紀元前7世紀以来の歴史ある町なのに、ちょっと残念なボケール。

城は見学できるかと思ったら適当な駐輪場所が見当たらず、再度タラスコン城へ戻る。

城の入り口で夫を待たせて、私1人で城の受付まで行き、「この下に駐輪した場合の盗難の可能性は?」と質問。「柵に繋いであれば、まず大丈夫ですけど」という返事を夫に伝えて説得したら、しぶしぶ了承。

自転車2台を重ねて柵に固定して、城の中へ向かう(もしこれでも渋るようなら、彼に自転車番を頼んで、私1人でササッと見学しようと思っていた、実は)。

昔の建物は窓が小さいね。

前庭部分。

鉄格子から、さっきお昼を食べたレストランが見える!

「食事の間」の暖炉。大人が立ったまま中に並べるくらい、大きい。

明かり取り?謎の穴。

ルネ王と妻の肖像画が印刷されたポスター(調度品の展示がないので、時々こういうのが飾ってある)。ルネ王、口元がくしゃっとして、けっこうかわいらしいお顔。

この穴は「トイレ」。
座面に直径20cmほどの穴が空いていて、用を足すと屋外の水堀(またはローヌ河)に直接落下するシステム。冬は寒そうだね。