パリ10区(rue Beaurepaire)のブロカント | 2026/06

大相撲パリ公演観戦の翌日は、パリ10区のブロカント兼バザーへ。つい2ヶ月前にも、同じ道沿いの地域バザーを見に来ている。

まずは、出店を知らせてくれていたJの顔を見に行く。

けっこう賑わっている様子なのだけれど、価格を知ると商品を戻すお客さんばかりである。地域バザーならではの激安で投げ売りの掘り出し物だけが目当てで、一般人に混じってプロも出店しているとは想像していないんだろうな…

半月前くらいに見つけてからいいなと思いつつ、購入には至らなかった民族刺繍のブラウスが、まだ売れていない。それを若い女性が気に入ったようで、Jに値段を訊いたものの「あっ高い」という表情でラックに戻している。そのタイプの商品をJは去年から値上げしていないから、ずいぶん良心的だと私は思うんだが。コピー品ではない本物の刺繍ブラウスは最近どんどん見つからなくなっていることだし、なんかもう、うちに来なさいという気持ちになった。

1960年代のブルガリアのブラウス。

ついこのあいだ買ったばかりの1970年代のルーマニアの民族刺繍ブラウス、4年前に見つけて愛用しているユーゴスラビアの民族刺繍ブラウスと合わせて、これで3点目だ。

背面に散りばめられた小さな花のような刺繍、13個。

このギャザーの緻密さ!

前面の裾には、グレーの糸で刺繍がしてある。

Jは「たぶん名前だと思うけど、おそらくキリル文字で、読めない」と言っていた。試しにAIに画像を見せてみたら、これは「Юлия(ユリヤ/ユーリヤ)」という女性の名前だと解読してくれた。こういう時には調査が早くて便利だね、AIは。

さらに、「ブルガリア北部のドナウ河近くの地域の民族の仕事」だと教えてくれる。

普段着ではなくお祝いの日用の晴れ着で、赤は血の色を表し、刺繍のデザインは魔除けになっている。さらに、地理的に隣り合うルーマニアの民族衣装「ie」と似ている点がある、とのこと。

これだけ細かい仕事がされていたら、魔除けになるねと納得。付け入る隙が全くないもの。