Ted Lapidusの花柄スカートと旧フラン札キーホルダー

7月はじめの頃。
ヴィンテージ服ディーラーAのパリ20区のショールームで、彼女の友人ディーラーYを招いての夏物セールがあった。

予約時間の少し前に着くと、建物の敷地内の細長い共有部分に猫がいる。

写真を撮ろうとしゃがんで、こちらを向いてくれるタイミングを測っていたら、猫の方から足元まですり寄ってきた。

なんてラッキー!撫でちゃうよ!と手を伸ばして背中を撫で始めたら、2秒で怒り狂って引っ掻いてきた。ああ、ごめんね、触られるの嫌だったんだ…(撫でて欲しくて寄ってきたように見えたんだけどな)

とっさに「Pardon, pardon !」と陳謝したけれど、他人が見ていなくてよかった。猫に引っ掻かれて平謝りの大人、しかも光り輝くバッグを持った派手な服装のアジア系… 怪しさしかない。

Aに到着を知らせるメッセージを送り、ドアを開けてもらったら、猫も一緒に中に入ってきた。

「もしや、ここんちの猫なの?」
「そうだよ」

知らなかった、ここに来れば猫を拝める確率が高いのか。

「撫でられるの嫌いな猫だから気をつけてね」
「もう遅い、さっきばっちり洗礼を受けたよ」と、入り口に置かれたアルコールジェルで手の甲の傷口を消毒する私。ヒリヒリ痛いけれど、ひさしぶりに生身の猫と触れ合えたよろこびを噛みしめる。

さて、そろそろ猫から視線を上げて、本日の目的を果たさなければ。

マイクロサイズのショールームの壁際に向かい合う2本のラックに、AとYそれぞれの品物が吊られている。

なんとなく右手側から見始めたら、それはYの商品ラックだった。セール除外品もあるのでいちいち値段を訊く。

1970年代Ted Lapidusスカート

1970年代終盤のTed Lapidusのスカートが素敵だったので早々にキープ。

現地で試着はしなかった(めんどうで)けれど、メジャーで測ったのでサイズは合っている。

浴衣の模様にも見えるような、切り絵のような大胆なデザインの花のモチーフだ。

アイロンがけの際に気づいたのだけれど、前中央にほどこされたプリーツが、二重構造だった。

なのでアイロンがけはさることながら、裂けたプリーツの開始点を補修するのもなかなか大変だった。なぜ二重に… 花モチーフだから花びらのメタファーってことなのかな。

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Aからはユニークなキーホルダーを2個。

1980年代フラン札キーホルダー

なつかしいフラン札をかたどったキーホルダー。1980年代には、こういうのが流行ったらしい。