毎年同じ日に、同じ場所で開催される8区のブロカント。
紙ものディーラーDのところで、1959年のパリの地図を買った。
わりと新しい時代のものだし、デザインにも特筆すべき点はないので最初はあまり興味がなかったのだが、Dが「これのおもしろいところに気づかなかったようだから教えてあげよう!」と得意げに説明してくれた。
パリ北端の、クリニャンクールの蚤の市のあたりの東西に短く延びる道に、Boulevard Périphériqueと書かれている。
今では大量の車があふれる外環状道路にも、工事の始まりがあったのだ、当たり前だけれど。
パリ外環状道路は1954年に正式に計画され、1956年から1973年までの7年間で建設された。
外環状道路のヨチヨチ歩きの幼少時代を見ているようでとてもかわいく思えてきて、買わないわけにはいかなくなった。
会場に着いてすぐに見つけて気になっていた絵本も買う。
赤青セロファンのメガネをかけて見ると立体的な画像に見える、アナグリフ絵本だ。
12区のヴァンセンヌの森の中にあるパリ動物園のものは1937年発行で、16区のシャイヨ宮のパッシー翼にある人類博物館のものは1939年発行。
メガネはなぜか別売りだったので1個だけ買った。
表紙のデザインは人類博物館の方が好きなのだけれど、中の写真は動物の方がおもしろい。
この黒ヒョウなんて特にいい。