パリ4区(Pl. des Vosges)のブロカント | 2025/09

半年ぶりの4区のブロカント。

先週と同じく日曜日に出かけた、なぜならこのブロカントの開催許可が日曜日の1日分しか下りなかったので。世界遺産の日に被ったからかな、でもあんまり関係ないエリアだと思うんだけどな。パリ全体で警備要員が必要になるからかな。

で、今回は出るのかどうかよくわからなかったオルレアンのEが、スタンドを出していた。なんか最近はインスタの投稿を「フォロー中」のアカウントだけ見るようにしていても、出てこない投稿があるんだよね。こういう漏れをなくしたいからわざわざ選んで見てんのにさ、なんなんだ… 意地悪なのか。

Eのスタンドで前にも見かけたことのある個性的なパンツが、この日はどうしようもなく魅力的に思えてきた。なので買った。

リネンとコットンを切り替えてスナップボタンとか、陽気でナンパなイタリアっぽい… と思ったら、イタリアンである。ジャンフランコ・フェレ。

Oaks by Ferréは、Gianfranco Ferréのメインレーベル設立と同じ1978年に誕生した、メインコレクションよりはスポーティーで廉価なレーベル。Eには1990年代だと断言された… けれど、品質表示タグの素材が、1990年代よりも明らかに前の時代の印象。さらに、全く同じデザインのタグがついた商品に1980年代との説明がある有名ヴィンテージ服店の情報を見つけ、やっぱり1980年代だよねえこのデザインは、と思い直した。

加えて、ネット検索で見つけた1984年の雑誌広告に添えられたロゴが、このパンツについているのと同じく横に長い地味なデザイン。1990年代のロゴはもう少し大胆でキャッチーなデザインで、ブランドタグも大型の長方形になるのだ。

のちにOaks by FerréとFERRE JEANSが統合されて後続ブランドとしてGIEFFEFEE(ジー・エッフェ・エッフェ)が登場したという記録から、Oaksレーベルが流通したのはGIEFFEFEEが始動した1996年よりも前の時代ということになる。おまけに1984年には西武百貨店が日本での代理店だったので、もし1990年代の商品ならば、素材タグに日本語表記があってもいいはずなんだよね。Christian AujardとかGuy Larocheとかの当時の服には、ちゃんと日本語併記の素材タグがついていたのだし。

ということで、私の見立てでは1982年から1984年までの間のパンツってことに落ち着いた。

試着は面倒だったのでサイズだけメジャーで測るついでに、ボタンの開閉状態を調べていたら、片側の上の方が全く動かない。

「前の持ち主がおそらく同じ側しか開け閉めしなかったんだと思う」と、Eも言う。まあ、全方向に開かないとかよりはいいんだけど。

帰宅してから夫にボタンが開くかどうかを試してもらったら、すごくがんばって外してくれた。でもこれ閉じるのも大変なので、自然に開く側だけを操作した方が良いのだろうな。