パリ9区(Av. Trudaine)のブロカント | 2025/01

この前の週の土曜日にひっそり開催された今年の初ブロカントでは、友人ディーラーの誰にも会わず、何も買わず。5区と14区の2ヶ所をさっさと見終えて、モンパルナスの老舗カフェで紅茶を飲んで帰った。

新年第2週目の週末のブロカントは9区の大通りでの開催で、少なくとも友人2名の出店がわかっていた。前にここへ来たのは4ヶ月前だ。あの頃は日が長かったな…

まずは軍ものディーラーTのスタンドへ。

Tがひどい風邪を引いた様子を初めて見た。少し離れた位置から軽く新年の挨拶の会話をし、先へ進む。

道を横断して逆方向に歩きはじめてすぐに、紙ものディーラーDに会った。

Costumes de Paris à travers les siècles, Les boutiques de la galerie du Palais de justice

Costumes de Paris à travers les siècles(各世紀のパリの衣装)シリーズの、Les boutiques de la galerie du Palais de justice(裁判所内回廊の商店)と題された版画。国王ルイ十三世の時代とも書かれている。はて、裁判所の中の商店とは?人を裁く建物の廊下でお買い物?

左の棚に並ぶのは、法律とか裁判関連の書籍だろうか。真ん中には扇子…?しかもこの絵の主役の人物たちは、ちょうど扇子の品定めをしている最中だ。議論が白熱しすぎて裁判所が暑くなるから扇子が必要なのか。それとも、ゴニョゴニョと内緒話をする際に、口元を隠したいという理由か。

右の棚には襟のようなものが飾られている。かっこいい最新の白い襟をつけていないと惨めな気持ちになる場所なのかもしれない。当時の裁判所についてよく知らないので、謎だらけである。でも、こういう昔の商店に人がたむろする絵が好きで、なんとなく集まってきてしまう。

奥にいる人々の肌の色を微妙に暗く表現して、奥行きを出す工夫をしているのが良い。白い商品がより白く浮き上がって見えるし。


そしてDの隣のMのスタンドを見せてもらう。Mは常にDと隣同士で出店しているので会うと挨拶はするのだけれど、まだ買い物をしたことがない(…はず。忘れているだけ?)。相変わらず素敵な趣味のスタンドだなと思いながらみていると、とても好みの、好みすぎる品物が目に入ってきた!

1950s UK calendrier perpétuel

万年カレンダー!

ネジを回すタイプのを友人宅で見てからずっと欲しかったんだが、キューブタイプのは初めて見た。ミニマルでいい…!むしろこっちが好み。

1950s UK calendrier perpétuel

サイコロの6面に7曜日を割り振る都合上、SATとSUNが同面に収められている。12の月は1面に2つずつ。日は、10の数字をサイコロ2個12面に割り振るのだが、同時に同じ数字が必要なのは「11日」と「22日」、「01日と10日」と「02日と20日」で、1と2と0はどちらのサイコロにも共通。残った3面にそれぞれ「3,4,5,」と「6,7,8」を当てはめて、あとは持ち主が数字を探して組み合わせれば良い。あ、6と9はもちろんひっくり返して共用ね!

1950s UK calendrier perpétuel

1950年代のイギリスの品物だそうだ。数字の黒色が剥げているところも魅力的。ひさしぶりにとってもいいものを見つけて興奮した。