パリ13区のブロカント

RERのB線のSaint-Rémy-lès-Chevreuse駅の外に、定期券をかざして入るタイプの公衆トイレがある(レ・アール駅などにもある)。

「ここはゾーン6だから、私の定期券じゃトイレに入れないよ。ゾーン3までのチャージしかしていないし」

と真剣につぶやいたら、

「そんなばかな~!単に安全上の問題で、誰も彼もが入らないように(入りびたったり泊まったりしないように)しているだけだから、定期さえあれば入れるに決まっている!」

とみんなに笑われた。

言われてみればそうかも、と定期券をかざすと、ちゃんと自動ドアが開いた。
パリにご旅行のみなさま、1週間定期を持っている人なら、駅のトイレはゾーンに関係なく使えるようだ(トイレットペーパーはないことが多いし清潔度はあまり期待できないけれど、緊急時には助かる)。

さて、寒いし疲れていたし荷物もあったのでハシゴはせずに… と思ったものの、お腹がすいているので、どこかで食べて帰りたい気分。

Cさんはハシゴする気満々で、「パリの5区と13区でもやってるねー」となどと話しているうちに、なんだか私も行く気になってきた。

どうせ中華街くらいしか日曜日の中途半端な時間に食事できるところはないだろうし、熱々のフォーを食べてから13区をちらっと見ようかということに。

またまた、土日連続で2つハシゴだ。

Tolbiac駅の近くに何軒もあるフォー屋さんのうちのひとつ。
3年くらい前に入ったことがある。お店の名前は覚えていない。
フォーを頼むと、いきなり出汁を取ったあとの骨付き牛肉の塊が、どーんと運ばれてくるのは覚えている。

この湯気を見るだけでも、あったまる気分。
寒い日はやっぱり、アジアの汁物がいい。

すっかりお腹も満たされ、ブロカントに向かう途中に見つけた一角。

おおー、なんと素敵な通り。
こんなかわいらしいエリアが、中華街のすぐ近くにあるとは。
なんだか、ロンドンの家並みを思い出す雰囲気。

あまり期待せずに訪れた13区のブロカントが、ことのほか充実していた。
出展者たちが気の毒になるくらいの寒さだったけれど、存分に楽しんだ。

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