前日に行った時にはやたらと混んでいて、ゆっくり見られなかったスタンドがあるので、11区のブロカントを再訪した。
ここのスタッフは男女2人とも、ほがらかで話しやすい。なかでも男性の方は特に人懐っこくて、着ている物やバッグを褒めてくれたりして楽しい。
スタンドの奥に、金色に輝く半袖ニットが吊られている。
そういえば昨日、これを試着していた女性を見かけたな…と思って近づいて見ると、Chanelの文字のついた金属タグが。どうりで素材が贅沢で作りが丁寧だと思った。
体に沿うタイトな形で、1994年から1996年くらいのコレクションだろうか。丈の短いタイトなニットが流行した時期だったような気もする。元祖スーパーモデルの1人、クラウディア・シファーが着ていそうな雰囲気。
Vネックと袖口をまつってある藤色のカシミヤの毛糸の、はかなくて美しいこと。夜中に妖精さんがやってきてチクチク縫ったんじゃないかと思うような繊細さ、こういうのが高級ブランドの仕事の魅力だな、と感心しきり。
ひっきりなしにみんなが見ているのに、初日早々に売れなかったことが不思議だと言ったら、昨日は倍の値段をつけていたらしい。
残り物には服が、いや福があるのだ。