パリ13区(Bd. Vincent Auriol)のブロカント | 2022/06

なんと3年ぶりの、13区の高架下でのブロカント。

前回も4年ぶりとか書いているので、3年ごとに来るようにできているのかもしれない。

見るからに小規模で、かなり気をつけてゆっくり見たけれど(それも2周して)、すぐに見終わってしまった。

最初に見てちょっと気になっていた木箱の値段を訊きに、ある大きなスタンドへ戻る。

こういうときはいつも、心の中であらかじめ上限価格を決めておく。それ以上だったら買わないという決心を先にしてしまう。

このスタンドの人は私の上限価格ピッタリを言い当てて、「日本人ならこれくらいで買うだろう」という相場が正確にわかっているプロだった、さすが。感動したので値切りません、私も相場はそのあたりだと思っていたし。

ジャーン!買ったよ!勝手に通称「王家の箱」!

1970-80s フィレンツェ土産 宝石箱

「これってなんの箱で、いつの時代のものですか?」と訊いても、「いやあそれが謎なんだよね」って答えだった。クッキーの入っていた箱かな… それをクリエイティブな人が自分で塗ったとか?

底面までピカっとゴールド… あ、何か書いてある!

V.G. Florence Made in Italyと読める。イタリアの品か!

中を開ければ、なんと深海色のビロード張り!これは後から素人が張ったものではないね、プロの仕事だ。クッキーの箱じゃないわ。

この刻印を手がかりに検索すると、ちがうモチーフの同じような木箱がいくつか見つかった。

どうやら、1970年代から1980年代あたりにイタリアのフィレンツェ土産として人気のあった、ジュエリーボックスのようだ。こんな手の込んだ土産物があったのだね。刻印がMade in ItalyとかFlorenceとか英語表記なのは、観光客相手の品物だから。

百合の紋章モチーフだし、王家に伝わる秘密の鍵とか祈祷書が入っていそうで、眠っていた厨二病ごころがくすぐったくなるオブジェだ。