パリ13区(Bd. Auguste-Blanqui)のブロカント | 2018/08

なんと、半年以上もごぶさたしていた、13区の高架下ブロカント。
前に訪れた時は真冬だったとか、にわかには信じられない。

紙ものディーラーDのスタンドで、狙っていた骨格イラストを入手。

正面図と背面図を1枚ずつ。
午後も遅くに着いたので、とっくに売れてしまったかと思っていた。

これには夫が率先して財布を出していた、よっぽど欲しかったらしい。

Dのところではほかにも、夏のセール箱の中で4枚、気に入った絵を見つける。

キャプションは「ヴァチカンの回廊のHéliodore chassé du temple」とある。
ヴァチカン宮殿のラファエロの間にあるフレスコ画、ヘリオドロスの神殿からの追放だ。

セピア色なところがいい。モノクロが退色してこういうトーンになったのだろうか。

擬人化された動物の風刺画。

かしこそうな書記の猫がいる。

下には少年院を脱走する少年2人、上には牢屋に入った2人。
脱走を失敗して、けっきょく牢屋に入れられたってことなのか。

19世紀のフランス人風景画家、Jean-Charles Cazinが描いた絵をもとにした版画。タイトルは「村の入り口」。なんとなくつかみどころのない、ドビュッシーの音楽のような幻想的な階調表現だ。

人物は描かれていないのに、どことなく人の気配を感じさせる。
版画に刷って売られたくらいだから、当時は人気のある画家だったのだろう。

別のスタンドで、いかにも古そうなスプーンを4本。

作りが雑すぎて笑えるレベルで、そこがいい。

帰宅して洗っている時に気づいた、めちゃめちゃ柔らかいので、あちこちが簡単に曲がる。誰でもユリ・ゲラーごっこができる。
刻印もないし、混ぜ物だらけの合金なのだろう。でも、かわいいから許す。