パリ12区(Cours de Vincennes)のブロカント | 2014/09

Cours de Vincennes大通りの12区側で開催の、大規模なブロカント。

この日の収穫は、絵の付いたものばかり。

1875年製のGienアザミ模様シリーズの平皿は、状態の良いのを2枚買い足した。

絵がなんとなくシュールで面白い。鳥に餌をやる子供と、背景の距離感がユニーク…

Creil & Montereauの、JAPONシリーズのラヴィエ(オードヴル皿)を夫が見つけた。ちょっと欠けているけれども、ほとんど気にならない。

修道女の微笑みが不気味なような眩しいような、オランダのメーカーDrosteの、粉末チョコレート飲料の缶。

「1904年にアントワープとブリュッセルでグランプリ」という文面から推測するに、1905-1910年頃の物?

これは、ポンペイという名の製鋼所の広告。

直径に目盛りを合わせると、自動的に鋼材の体積が出る「早わかり便利カード」。

裏面もぬかりない、鋼板の強度がすぐ出るようになっている。
いちいち現場で計算しなくていいし、「うちの鋼板を買ってくれたら、このカードさえあれば計算は早いし間違いがなくて、便利でしょう?」という宣伝。

記載の電話番号が「パリの地名+4桁を交換手に伝える」方式なので、1930年代頃の物だと思われる(Futura書体からも、アール・デコ時代のにおいがする)。

事務所はSaint-Lazare駅近くで、倉庫は19区にあったらしい。

このポンペイ製鋼所について調べていたら、エッフェル塔の建造時に、ギュスターヴ・エッフェルが8000トンのパドル錬鉄を発注したことで急速に発展した企業らしい。

古いショップカードを数枚。

5頭身のキャラがかわいらしい。印刷には金色がぜいたくに使われている。

…と、今になって気づいたけれど、Pompey社のパドル錬鉄が描かれた絵がある!マドレーヌ駅近くの、服飾品店のショップカードだ。

「おや、おふた方、そんな上の方で、迷子でいらっしゃる?」

「いえいえ、娘には清澄な空気と鉄分が必要だと、お医者様がおっしゃるもんでね。」

という、ユーモアたっぷりの内容。エッフェル塔に上っても、貧血は治らないよ… 建設当時は不人気で、ただの鉄の塊扱いだったんだった、エッフェル塔。