ヨハンナ・グリクセン in Merci

セレクトショップのMerciから、イベントの招待メールが届いた。

「Dénicheurs du Monde(世界の掘り出し人、とでも訳そうか)」というタイトルとキャッチ画像に惹かれて本文まで読むと、企画側4名の中に、友人のフィンランド人デザイナー、Johanna Gullichsenの名前がある。

さっそく本人に確認すると「パーティーの日には私も行くから!」とのことで、再会を楽しみに待っていた。

Merciのアート・ディレクターDaniel Rozensztrochと、Amit Zadok、Françoise Dorget、Johanna Gullichsenの合計4名が買いつけた、アメリカ合衆国(ブリムフィールド)、日本(川越)、モロッコ(マラケシュ)、フィンランド(ヘルシンキ)の新旧のオブジェを展示販売するという楽しいイベント。

インテリア用品と雑貨の見本市Maison&Objetの会期中だったこともあり、パーティーには外国人バイヤーを含む大勢が押しかけて、酸欠になりそうなたいへんな盛り上がりだった。

ヨハンナが担当したフィンランドのオブジェの小屋に行くと、ファッション・デザイナーのAnna Ruohonenも夫婦で来ていた。あいさつして、一緒にシャンパーニュを探しに行く。彼女たちはこの数日前に、フィンランドとフランス両国の大統領との食事会に招かれたばかりだったので、もっぱらその話題で持ちきりだった。

メルシーの通常営業のレジ締めが終わったのを見計らって、「今晩は買い物してもいいイベントですよね?」と訊くと、「もちろん!もうレジは準備OKです」との返事。急いでヨハンナの小屋に戻り、目をつけていた木のスプーンと、銅製のヤカンを持って、レジに戻った。

すると「あ、さっそくなんか買ってる~」

と、背後から親しみのある声がかかった。ヨハンナ本人だった。

彼女のアンティーク選びのセンスが素晴らしいのはよく知っていたのだけれど、他の人のバイイングと比べてもやっぱり、ダントツに良い。小屋ごと全て欲しいと思った。

ヤカンは、大きさといい形といい色といい、これぞ私の理想の姿。
眺めるだけになってもいいので、手元に置きたい。

小さいのに、1リットル半も入るのか。
うちの火元はIHなので普段は使えないけれど、それでもいいのだ。

手作りの木の匙は、常に探している。
こんなにズバリ好みの姿の品には、なかなか出会えない。