パリ9区(Av. Trudaine)のブロカント | 2017/04

もう5月が終わろうとしているのに、まだ4月のことを書き終えていない。

Martyr通りに交差する、Trudaine大通りのブロカント
いつもの場所にスタンドを構えるTに会い、挨拶してしゃべっているうちに、いいものを見つけた。

かなり良い状態の、しかも小さいサイズのモールスキン製ワーク・ジャケット。
こんな機会はめったにないので、もちろん買う。

ここのブロカントに来ると思い出すのは、近辺でワークウェア店La Blouse de Lyonを現役で経営するムッシュー(70代後半だと言っていたかな、でもずっと若く見える)。

最初に夫と2人で買い物に訪れた日の帰り際、「買い物しなくていいからたまに寄ってしゃべりにおいで」と言ってくれたので、その後ふらっと寄ったことはある。

この買ったばかりの古いジャケットについて何か知っているかもしれない(売り主からの情報が全くなく、パッと見で1960年代あたりかなと想像しただけ)から、見てもらおうと久しぶりに会いに行く。

ちゃんと顔を覚えていてくれて、買ったばかりのジャケットを見せたら、「これはDubure et Deverchèreのだね、Villefranche-sur-Saôneにある会社」と言うので、よくわからないままに、聞こえるままにメモ。

検索するとすぐ見つかった、今でも存在する企業のようだ。

襟とポケットの形やステッチ幅に、他のメーカー製にはない特徴が。
内側に縫いつけられたLe Favoriという細長いラベルは、このデザインの名称だろうな。

胸ポケットの上には、TCRMと読める刺繍入りパッチ。どこかの会社の作業着だったのだろう。

さて、TCRMとはなんぞ… と検索すると、Transports en Commun de la Région Messine(Metz地方公共交通)、現在のLe Met’の前身の略称のようだ。トロリーバス、または路線バスのメンテナンス作業員用の制服かもしれない。

TCRMは1948年発足なので、私が買ったジャケットは予想していたように、1950〜1960年代に作られたものだと思う。

ロゴ入りの業務用品とか制服が好きなので、またコレクションが増えてうれしい。