パリ1区(rue Berger)のブロカント | 2023/04

復活祭の3連休の初日がお釈迦様の誕生日に当たるという、なんだか平和でおめでたい土曜日。ほかに選択肢がないので、毎年この1区のブロカントに来ている。

ひさしぶりにスッキリ晴れ予報でうれしい。ブロカント開催地の最寄りLes Halles駅までは、電車1本で楽々到着。

最初に見つけたのは、出店予告メールをくれたJのスタンド。着ているダークトーンの服が砂埃で白くなっちゃうと言いつつも、笑顔で日光浴を楽しんでいた。

彼女のスタンドに素敵な革のライダースジャケットがあるのは少し前から知っているのだが、うちには収納場所がない上に予算オーバーなので、今週も鑑賞するのみ。ああカッコいい。

この日に気になったかなり古い黒のワークコートは肩幅32cmという小さいサイズで、試着を諦めて先に進む。


初めて見る(気がする)プロの雑貨スタンドで、親しみのあるロゴマークを発見。

Air Franceの1980年代のシンボル、Hippocampe(タツノオトシゴ)が織り込まれたナプキン。ビジネスクラス用だろうな。おそらくファーストクラスは最高級レストランのような白い大判ナプキンを使うんだと思う。ファーストクラスには乗ったことないから想像だけど。

航空ショーの時期が迫っているのでね、これを使うのが楽しみだ。


もう全部のスタンドを見終えただろうと思ったら、左折した先にまだ続きがあった。そしてそこに、軍ものディーラーのTがいた。

まさかここのブロカントに出店するとは思わず、びっくり。しかも結構な物量だ。

品物を見せてもらいながら世間話をして、ずっとダラダラと彼のスタンドに居た。で、ダラダラ見ている時にジワジワと気になってくる品というのが、必ずある。この日もあった。

遠目に「あのツヤのある青い生地はモールスキンっぽいな」と気になって近づき、「モールスキンじゃないけど、これええやん!」と思い直し、小さいサイズを箱の底から掘り出した。

スウェーデン海軍のパンツで、1959年採用のModel 59という型だそうだ。この個体は1970年代あたりのものだと思われる。たぶんいけるでしょうと、試着せずに購入。

帰宅後に履いてみたら、想像以上に知的で上品な形。濃紺でもなく、いわゆるワークウェアの青でもない、微妙な青のニュアンスもいい感じ。

青いパンツのヒップポケットには紙切れが入っていた。製品検査証だと思う。なんかかわいいのでしばらく取っておくことにする。

もう1つ、スタンドの奥まった場所に吊られていた白いブルゾンが気になる。これ、アチコチズでバイヤーCが仕入れたことがあったはず。

左胸に紋章の刺繍入りのと、何もついていない個体が混在。ちょっと80年代のヒップホップっぽくて面白いよと夫に勧め、やや強引に試着させる。ほらやっぱり似合う、本人もまんざらでは無い様子。

1999年製造の、Royal Air Force(イギリス王立空軍)のトレーニングウェアである。前の持ち主はDavisさんだったらしい。リブの配色といい、白との対比といい、ノーブルでシュッとしてカッコいい。

ちなみにフランス軍のトレーニングウェアはあんまりファッショナブルじゃないんだよね… 不思議な青色のジャージー素材。

夫と私は肩幅のサイズがたいして変わらないから、たまに借りちゃおうかな!