パリ18区(rue Ordener)のブロカント | 2021/02 その1

よく考えたらほぼ2年ぶりだった、18区のブロカント

メトロの駅出口から延びる広めの道に加え、そこに交差する商店街の道沿いにもスタンドが並び、今までよりも大規模だった。一目散にヴィンテージディーラーLのスタンドへ向かう。

ちょっといいなと思った東欧民族衣装風の刺繍入りブラウスがあったのだが、襟ぐりの形が似合わないような気がして購入には至らず。

「まだ出してないのがいろいろあるんだよ」と、大きな仕入れ用カバンから出して見せてくれた小物の中に、いいベルトがあった。

1980年代ベルト

1980年代のものだと思われる。こういう適度にリッチなデザインのベルトって、いざ探すと見つからないのだ。サイズも合ったし買うよね、これは。

1980年代タイシルクスカーフ

同じく1980年代の、タイシルクのスカーフ。目の覚めるような鮮やかさのピンク色。

タイシルクといえば、ジム・トンプソンのクッションカバーとか流行ったよね、そういえば。


Lに別れを告げ、広めの道沿いの方に移動して歩いていたら、素敵なタイルがあるのに気づいた。

1930年代La Fontaine寓話のタイル

これは絶対に古いやつ、そして、ラ・フォンテーヌの寓話っぽいとピンと来た。

店主によると、彼が40年前にオンフルールで買った、1930年代のタイルだそうだ。
私蔵コレクションを手放すことにしたのだと言う。他にも種類があったのだが全部売れてしまって、これが最後の1枚。
お値段も納得できるレベルだったので、彼のコレクションの一部を私が引き継ぐことになった。

さて帰宅して、タイルに描かれているのが何の話のどういう場面なのかを調べる。意外にあっさり見つかった。

「ネズミとカエル」
リンクがうまく貼れないので、一部を以下に引用。

ネズミがカエルのところに遊びにきました。カエルはネズミを岸べにでむかえ
ると、水のなかの大邸宅にさそいました。ネズミはもぐったとたんに水をのみこ
んでしまい、息もたえだえにはいだしました。
ネズミは「もう二度と知らない人のところに遊びにいくのはやめにしよう!」と、
言いました。

http://swuhp.swu.ac.jp › ime › tol24

「よく知らない人のところへ遊びに行ってはいけない」って、そんないまさら教訓にもならないような寓話があったのか。フォンテーヌは奥が深いな。