パリ3区(rue de Bretagne)のブロカント | 2020/09 その1

5月にはロックダウンのせいで中止だった3区のブロカント。だいぶ遅れて9月に開催決定と聞いた瞬間から、カレンダーに太字の赤字でグリグリと印をつけた気分で待っていた。私にとっては1年と4ヶ月ぶりである。

ちょうど会いたかった友人も来るというので現地で落ち合って、いっしょに見て回った。

まずは、目当てのヴィンテージ服ディーラー2名(AとS)の構えるスタンドへ。

主にはSのセレクト目当てで来たのだが、意外に地味で(冬服だからかな)、あまりピンとこない。
6月に買ったような派手なのを、過剰に期待しすぎたかのもしれない。

Aの方のラックで、YSL variationのトップを見つけた。

1980年代後半YSL variationシルクレーヨン地トップ

鮮やかで高貴な濃いピンク。完全に夏物だけれど、いいのだ。最近とてもピンクが好き。

シルクだと思って買ったのだが、帰宅してよく見ると、ヴィスコース・レーヨン87%とシルク13%の組成だった。そうだね、廉価レーベルのvariationの服に、シルク100%は高すぎて使えないよね。

どうりで軽いわけだ。でもおかげで、洗ってもあまり色落ちしないで済んだ。タグのロゴから察するに、1980年代終盤あたりのものかな。

もう1着は、これまた鮮やかな黄色いツイード地のタイトスカートで、私の大好きなふくらはぎ丈。

1980年代Guy Larocheツイード地タイトスカート

Guy Larocheの1980年代のものだ。ブーツに合わせて早く着たい。

彼女らのスタンドを後にして友人Lのところに行くと、まだ品出し中だった。先に他を見て回ることにする。


毎回なんとなくチェックしている衣類のスタンドで、シルク地のシャツワンピースを発見。

1970年代Christian Aujardシルク地ワンピース

タグの様子から見るにこれは古そう、1970年代後半かな。クリスチャン・オジャール本人がデザインしていた頃なら、1968年から1977年までの間だ。

とにかく肌触りがすばらしい。
左袖口のまつり縫いが外れている(だから見えないように撮影した)のと、引っ掛けたとみられる小さな穴が数ヶ所あるので、意外に安かった。穴はもちろん補修するつもりで、同じ色の糸はもう用意してある。


このあと、さらに別の友人Mさんと、彼女と一緒に来ていたMさん(両方Mだった、これじゃ区別つかないな)とカフェで合流。
日のあたる席で長々とおしゃべりをした。

あまりに長居してカフェのランチ営業が始まりそうになったのであわてて会計を済ませ、今度は4人でブロカントの続きを見て回る。


あるスタンドで、ブリキ製の「A」を見つけた。

Aは2個あって、もう1個はペイントされていない自然な状態。ただ、細い横線の部分が平行ではなく、どうしても違和感があるので、この色のついた方を買った。あらためて見ると、この色もなかなかかわいいのでは。

朝から一緒だった親友は、彼女のイニシャル「H」を選んでいた。なんかちょっとおそろいでうれしい。


午後早めに髪を切ってもらう予約を入れていたので、昼食を摂るタイミングを逃したまま向かった。本当はいったん帰宅して荷物を置いてお昼も食べてから行くつもりだったのだけれど、おしゃべりが盛り上がって帰るのがいやになったのだ。カフェでだらだらおしゃべりするなんてことが、本当にめずらしい貴重なことになってしまった。