パリ2区(Passage des Panoramas)のブロカント | 2018/05

ここのブロカントは好きで、ほぼ毎回おとずれている。古いアーケード街の中、せまい通路の両側にテーブルがひしめき、レストランのテラス席(日は特に当たらないけれど)は通常営業なので、歩くのに少々のコツと忍耐が必要。

1年半ほど前に、アルミ製の指輪を買った記憶のあるスタンド(セミプロっぽい感じ)で、古い印刷物が売りに出されていた。
どれも1点ずつしかなく、紙質も印刷仕様もさまざまで、印刷屋の紙見本ではないかと思われた。その中で1枚、金箔エンボス印刷の名刺らしきものを発見。

“Cécil”

セシル、という名前だけが押された1mmほどの厚みのカード。19世紀末から20世紀初頭ごろのもので、ファーストネーム以外の情報がない、ミステリアスな名刺である。

書体が骨太でフランスらしからぬ雰囲気なのも、オツ(おそらく当時は、エンボス加工できるような太い文字といえば、このドイツ系の書体しかなかったのだろう)。

裏側の陰影も味わい深い。