日本でのブロカント | 2017

どこに旅をしても必ず寄るのが骨董店と古道具店。一昨年去年に続いて、今回の日本滞在でも面白い品を色々と持ち帰った。

下に敷いた緑色の布2枚はそれぞれ蚊帳を分解した生地で、金沢古民芸会館で購入。洗濯したら恐ろしい勢いで色落ちしたのだけれど、一緒に洗った他の衣類には色移りしなかった(本藍染めのシャツを洗った時の様子と同じだ)。
Barrons-Hunterのサーシングル素材のベルトは、東京の郊外の古着店で。
奈良の唐招提寺横の骨董品店では、江戸時代の真鍮の大きな匙を買う。お寺で使われていた可能性が高い、と店主。柄の付け根の造形の粗い感じが、韓国の古いスッカラにも似ていて面白い。

奈良の餅飯殿商店街にあるお店で見つけた藍染の綿布。「油単(ゆたん)」という、嫁入り道具の箪笥の覆いに使われた布だと教わった。元はもう少し緑がかった濃い萌黄色だったのが、何度も洗われているうちに青みの強い色に変化したとのこと。幕末ごろの品物だというから、170年くらい前の布だ。

大きな紋がおおらかに染め抜かれている。ショールとして使おうと思って買ったけれど、室内に飾るのも悪くないなと思い始めている。

日本を発つ直前にもこの店に寄って、明治時代の櫛を買った。鳥の躍動感あふれる動きや顔の表情がとてもかわいい。日本の絵描きは、動物を単純な線で愛らしく描くのが上手いなと思う。

これは東京で見つけた、1930年ごろのベルギーの炭鉱夫の上着。
張りのある粗い織りの麻で、薄い金属製のボタンが上の方に2つ、身頃の下半分を占める大きさの内ポケットが2つ。こんなに大きなポケットが必要とは、一体何を入れたのだろう… 帽子とかノート?これは本当にカッコよくて気に入っている。


代官山蚤の市で買った、猫に鍵モチーフの極小ブローチ(1950年代ごろのものらしい)と、パリ市の紋章入りチャーム。ブローチの猫は本当に小さくて、頭部の幅が3ミリほどしかない。失くさないように気をつけなければ。

今回の「アチコチズ」ポップアップストアでは、さつま人形の「やっこさん」を。

DMデザイン用に画像を受け取った時から気になっていたのだが、実物はさらに愛らしかった。

頭がポテトマッシャーみたいで面白いし、角度によっては「サタデー・ナイト・フィーバー」のジョン・トラボルタっぽくもあり、天才的な造形。同じシリーズの他の人形たちは直線的な形で原色使いなのに、やっこさんの彼だけが際立って動きのある表現で、彩度抑えめの色調である。やっこさんは身分の低い雑用係だけれど、この人形の作者は、やっこさんをかなり好きだったんじゃなかろうか。アチコチズのCの仕入れる彫像類はいつもセンスが良くて、選ぶのに困るほどである。初日の朝イチで売れて行ったアザラシも可愛かった。

父と3人で奈良東大寺の二月堂散策に行った日、道沿いに骨董品店があるのを見つけた。こんな見るからに正統派の骨董品店には私の手が届くような品物はないだろうから、目の保養と勉強のつもりでガラスケースの中を順に眺めていたら、とても可愛らしい姿の彫像が。

店主と思しき男性から、300年ほど前の木彫りのお地蔵様だという説明を受ける。春日大社の御神体のうちの一柱の由来はお地蔵様、という興味深い話を伺いつつお値段を尋ねると、想像したほどには高くないので少し驚いた。まだ他に寄る予定の場所もあったので、とりあえずその日は立ち去ることに。

日本を発つ前日、やっぱりもう1度あのお地蔵様を見ておきたいと思い(実は3日間ずっと考えていた)、また奈良へ。もし店休日だったり、すでに誰かに売れてしまっていたらご縁がなかったと諦めよう、とドキドキしながら到着。お店は開いている、お地蔵様もまだ同じ場所に!

ガラスケースから出して見せてもらってびっくり、背中側の色彩が見事な状態で残っているではないか。前面の足元には金彩の名残も見られる。そして何と言っても、お顔がとても愛らしいのだ。台座含め12cmのスリムなお地蔵様は翌日、手荷物で一緒に飛行機に乗って、フランスに上陸することになった。長旅お疲れ様でした。

こちらの器は、中国のアンティーク品。数年前に母が上海で買い求めた品を譲り受けた。
鈴虫が虫籠の中で水を飲むための器で、鉛筆と比較するとその小ささが分かる。

小さな小さな器に丁寧に描かれた風景。この器で味わう水は、さぞ美味しかったであろう。

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