Saint-Cloudのブロカント | 2014/04 前編

やっと4月分の記録に突入。
パリの西郊外Saint-Cloudのブロカント、これで4度目。
去年は、角砂糖専用バサミとか、19世紀のクグロフ型とか、いろいろ抱えて帰ったんだった。

1975年のRaymond Loewyによるデザイン、コンコルド機内食用カトラリーのスプーン。ひょこっと1本だけ見つかる。

1950年代頃のふきん掛け。

左から「カトラリー」「食器」「グラス」「手拭き」のプレートが並ぶ。
元プロ(又はコレクター)と思しき年配の女性のスタンドで購入。
きちんとニス掛け(やりすぎない程度に。古い物の修復には、このセンス大事!)してある。

鈍い暗い金色(画像が青く撮れてしまった)の、ハガキ大の額。

一見メタリック、でも木製。
いかにも「手作業で素人が切りました」という風情のガラス板と、英語の絵ハガキが入っていた。

アルミ製の大きな球体。

「大人数用の茶漉し、ですかね?」と訊いたら、みごとに外れた。
米(長粒品種)を茹でる器具だとの答え。

この中に米を入れ、沸騰した水の入った鍋に沈めて15分ほど待つと茹だる。
茹だったら、紐を持って球体を引き上げて、水気を切るのだ。

今ではザバっとお湯ごとザルに空けて水切りするけれど、昔の人は水をもっと大事にしていたはずなので、茹で汁は再利用(野菜を茹でるとか)したのだろう。

なので、この球体は当時の「合理的な知恵」のデザイン。
ちなみに、大手メーカー数社は現在「そのまま茹でられる袋入りの米」を販売している。材質がちがうだけで、仕組みは同じ。

ヴァンドーム広場18番地(現在シャネルの宝飾店のある場所)にあったPinaud香水店の広告ハガキ。1900-1920年頃のものとのこと。

元コレクターである女性の、膨大なコレクションの中から1枚選んだ。「ロイヤル・ヘリオトロオープ(日本語で「匂ひ紫」)・パウダー」を、手前の女児が吹子で右の子供に浴びせている。

絵を見ただけで「とてもいい香りだから、これくらいたっぷりつけたくなるよ!」というメッセージが伝わる。おっと、このPinaud社、1904年には「日本皇室御用達」の香水店だったとの情報がWikipediaにある。

さて、長くなってきたので、続きは後半で。