ヒゲ剃り惑星(Planète Rasoir)

前回秋の日本滞在中に髭を剃らずにいたのをきっかけに、髭を伸ばすことにした夫。

とは言え、もともと髭の成長がとんでもなく遅い体質なので、半年でやっと2cmほどになったところ。自分でマメに手入れしているようだけれど、「1度プロに任せれば、アドバイスなども聞けていいのでは」と、ささやき洗脳すること数ヶ月、やっと本人もその気になって理容院を予約。

ありがとう、実はじっくり見てみたかったのは私だ、髭剃りの現場というものを。女性1人では、なかなか入れないのだ。
IMG_2403
このPlanète Rasoirは、私が数年前の仕事をきっかけに存在を知り、髭専用の小さなブラシを、夫へのプレゼントとして買い求めたこともある店。この夏の初めには、髭用のシャンプーを探しに2人で来店している。

ブラシも櫛も電動バリカンも専用クリームも、髭に関する品物ならなんでも揃う。

1960年代の創業当時から使い続けられているらしき什器に、並ぶ品々の様子は博物館さながら。そういえば、中学校の理科室のビーカーが並ぶ棚や、鉱物標本ケースも大好きだったな、むかし。

クラシックなデザインの赤い椅子が2台鎮座する、通り側の明るい一角が髭剃りコーナー。

髭剃り師の若い男性は、気さくでとても感じが良かった。なんと、日本が好きなのだそうで、自宅でラーメンを作って替え玉するのに凝っている、と話してくれた。「日本の漫画を読んでいると、登場人物のラーメン鉢に2玉目の麺が入れられるシーンがあって、それと同じようにしている」と。細かい所をよく見ているな。

最初はバリカンでざっと毛量を減らし、次にハサミで整え、最後に剃刀で仕上げ。全行程で30分強くらい。途中で、次の予約客であるバイキングのような髭をたたえた男性が入って来て、私の向かいのソファーに腰掛けて待っていた。

ずっと横からとか斜め後ろからしか見ていなかったので、本人が正面に立った時には驚いた、夫は5歳くらい若返っていた。髭の曲がる場所を少し上げて角度をつけるだけで、随分変わるもんだな。