Sèvresのブロカント | 2012/09 前編

9月半ばに行った、パリ西郊外の町、Sèvres。

別の用事で訪れたのだが、往路のバスの車窓からブロカントが見えたので、帰りにちらっとのぞいてみた… ところが、ちらっとでは済まない大きなブロカントで、結構な量の買い物をして帰路につく羽目に。

ここのブロカントには去年も来たのだけれど、今年の方が断然、おもしろい。

広口のガラス製ジャム瓶

また1個増えた、Danoneの陶製ヨーグルト容器

ままごと用ボウル、白地に水色のライン入り(これは夫が見つけて教えてくれた)。

水紋のようなライン入りの大きなスプーンは、薬局で薬の調合用に使われていたものだそうで、錫のようにも見える金属製。柄の先のPannetierというロゴとツタ模様のデザインが、なんとなくアール・ヌーヴォーっぽくもある。

鋭角な匙の小さなスプーンは、Christofleのもの。「斜陽のお母さま風スプーン」と私が勝手に名づけた形の、コーヒースプーンが見つかった!しかも箱入り。

匙部分がイチョウの葉のデザインの、いかにもアール・ヌーヴォーな極小のスプーンは、食卓塩用。

SOUVENIRという文字が彫られた、花模様のグラス。いわゆる観光地の土産物。 売り主曰く、1890年頃の品とのこと。

おしろいパウダーの携帯用ケース。蓋のレリーフにそこはかとなく漂う東洋趣味、底に残るシールの絵も素敵。

貝製ブローチには極細の線で、ツバメの姿とChartreuseと読める流麗な文字。

手紙をくわえた銀メッキ製の鳥のブローチは、ナポレオン三世様式のデザイン。
翼と背に宝石が敷き詰められたように見えるのは、精緻なカッティングのなせる技で、よく見ると銀1色。両眼にはルビー。うれしくて何度も手に取って眺めてしまう、小さな美術品。

そして、片付けて帰ろうとしていたスタンドにギリギリ駆け込んで売ってもらった、バスク織りのナプキン。
(つづく)